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静岡県磐田市

■医療機器の取り扱い
臨床工学科 技師長
石田幸博(いしだゆきひろ)

医療の現場では治療が日々進化し、高度な医療機器が導入されています。多くの病院には、医療機器を専門に取り扱う臨床工学技士が従事しています。いわゆる「医療機器のスペシャリスト」です。多種多様な医療機器を安全に取り扱い、スタッフが安心して使用できるよう点検・修理・管理を行っています。

在宅医療の場面では、医療機器を装着し、退院や転院される患者さん、ご家族、関連スタッフに正しい取り扱い、消耗品の手入れ、緊急トラブル時の対応、非常時に備えた電源確保、酸素器材の管理などを分かりやすく説明しています。

昨今、遠隔でのオンライン診療の普及が進む中で、医療機器の遠隔モニタリングという方法が行われるようになってきました。これは、植込み型心臓デバイス(ペースメーカーや植込み型除細動器など)の情報を医療機関へ遠隔で送信し、医療スタッフがモニタリングでき副病院長呼吸器内科るシステムのことです。従来では、年2回のペースメーカー外来でのみ情報を確認していたため、機能異常や不整脈などの把握が遅れるというデメリットがありましたが、現在は、事前に把握し、早期介入が可能となっています。患者さんには、導入時に有効性と自宅での適切な設置方法を説明し、循環器内科医師と情報を共有しています。

一般的に人が集まる場所や公共施設に設置されているAED(自動体外式除細動器)の取り扱いにも注意が必要です。医療機器は、誤った扱い方では効果が得られないケースや、事故に繋がるケースもあるので、正しい知識を持って、正確に取り扱うことが重要です。

医療の現場で実際に使用される医療機器を見て、触って、正しい使い方を学べる展示イベント「いのちのエンジニア」も例年開催していますので、ぜひ足を運んでみてください。

       

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