文字サイズ

健幸plus+ 市立総合病院からのお知らせ

33/40

静岡県磐田市

■入院しても歩く力を落とさない方法
リハビリテーション科部長
有本直人(ありもとなおと)

廃用(はいよう)症候群という言葉をご存じでしょうか。低活動の状態が続くと、人体のさまざまな機能が低下する症状の総称です。
寝たきりになると、筋肉量が落ちるというイメージはあると思います。しかし、心臓、肺などさまざまな内臓の機能や血圧を上げる神経の機能など、手足の筋肉以外の多種多様な機能も低下することは忘れられがちです。
その結果、入院により病気が治っても、介護が必要となって自宅退院が困難となることもあります。そうならないために、療法士が介入することもありますが、この時に、「リハビリに関してはリハビリスタッフにやってもらえるから安心だ」といった誤解が生まれていることがあります。
急性期総合病院である当院入院中にリハビリテーションとして介入できるのは1単位20分(症状の重い方には2〜3単位)が基本です。1日に20〜40分機能訓練を行ったとして、その他の時間はずっと寝ているとしたら、訓練効果は乏しくなります。いかに、療法士が来ない時間に機能訓練をご自身でやっていただくか、この自主訓練が最も重要なポイントとなります。
訓練メニューはさまざまな病院で提案されていますので、おのおのの病院の訓練メニューをご活用ください。座る、歩くなどの活動時間を少しでも多く作ることはもちろん大事ですが、お体やお気持ちが辛いとき、起き上がれないときは、片脚ずつ10秒あげて降ろす、大きく吸って大きく吐く呼吸訓練など低負荷の訓練を何回にも分けてしていただくのも効果的です。
訓練のやり方、強度に悩まれた時こそ、リハビリテーションスタッフをご活用ください。

       

磐田市より市民のみなさまへ大切な情報をいち早くお届けします。 広報プラス -広報いわた-

MENU