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【トピック1】国民健康保険の現状と今後(1)

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静岡県磐田市

国民健康保険(国保)は、他の医療保険(社会保険、後期高齢者医療)などに加入していない全ての方を対象とした公的医療保険制度で、病気やケガで病院に受診したときにかかる医療費の一部を負担してくれる制度です。磐田市の国保会計は、支出に対して国保税収入が不足しており、令和7年度当初予算では約4.3億円の歳入不足となっています。市の国民健康保険の現状と令和8年度の国保税率改定の検討状況についてお知らせします。

■国保加入者の現状
磐田市では、市民の17.7%の方が国民健康保険に加入しています。国民健康保険の加入者数は減少傾向にあり、令和元年度から約6,400人減少しています。年代別では、国保加入者の約6割の方が60歳以上となっており、加入者の高齢化が進んでいます。

◇磐田市の保険者別加入者の割合
(R7.3.31現在)

◇磐田市の国保加入者の年代割合
(R7.3.31現在)

■国保税収入の現状
国保税収入の総額は、被保険者の減少により年々減少傾向にあります。一人あたりの国保税収入は、保険税率を据え置いてきたため、ほぼ横ばいの状況が続いていました。その結果、支出に対して国保税収入が不足する厳しい財政状況が続いています。そのため、令和4年度、6年度、7年度と段階的な税率改定を行い、将来的な歳入不足の解消に向けて、財政検証や税率改定方法の検討を継続して進めています。

◇国保税の調定額の推移

■国保医療費の現状
国保加入者の高齢化などの影響により、一人あたりの医療費が増加し、市が医療機関などに支払う一人あたりの保険給付費も年々増加しています。
また、医療の高度化や高額医薬品の影響などにより、医療費はさらに高額化しています。市が支払う一人あたりの保険給付費は、令和6年度は35万4千円となり、過去5年間で約3万9千円の増加、平成26年からの過去10年間では約9万3千円の増加となっています。

◇一人あたりの市の保険給付費の推移

■医療費抑制の取り組み
◇ジェネリック医薬品の推奨
ジェネリック医薬品とは、新薬の特許期間などが過ぎた後に他メーカーから同じ有効成分でつくられる薬で、開発期間が短縮されるため、新薬より低価格で提供されます。市では、ジェネリック医薬品を使用した場合の医療費の差額通知書を送付し、使用を推奨しています。市の国保加入者の利用率は、9割弱となっています。
※全ての薬にジェネリック医薬品があるわけではありません

◇特定健診と保健指導
生活習慣病の早期発見や早期治療、生活習慣の改善を促すため、特定健診(健康診断)と保健師・管理栄養士による保健指導を行っています。令和4年度の市の特定健診受診率は40.0%、保健指導実施率は80.3%で県内第3位となっています。健診受診者は、未受診者と比べて、医療費の抑制ができています。

       

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