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健幸 plus+ 市立総合病院からのお知らせ

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静岡県磐田市

■お餅の怖い話
救命救急センター長 一谷真一(いちたにしんいち)

少し早いですが、お正月まであと3カ月、お餅料理の季節が近づいてきました。そこでおいしくお餅を食べるための注意事項をお話したいと思います。
日本でお餅は老若男女を問わず、昔から慣れ親しまれており、正月に食べることが多い縁起のいい食べ物です。そのため、お餅による窒息は年間の40%程度、1月に集中しています。ではなぜお餅による窒息が多いのでしょうか?
それはお餅特有の性質が関係しています。皆さんがお餅を食べるときには、焼いたり煮たりして、熱々のものを口にすると思います。お餅は温度が高い状態ならもちもちと柔らかくなる性質を持っています。その後、口からのどへ移動する際にお餅の温度が下がり、硬く、こびりつきやすくなってしまいます。そのため、口に入れるときは柔らかく美味しいが、空気の通り道である気管あたりを通過する際は硬くこびりつきやすいため、窒息しやすい食品ということになります。
しかし、日本人にお餅を食べないでと言うのは無理な話です。そのため、自宅でできる対策を紹介したいと思います。
(1)高齢者は噛む力や飲み込む力が弱いため、お餅はあらかじめ、食べやすい大きさに切っておくと良いでしょう。
(2)お茶や汁物は唾液の補助になります。食べる前にお茶や汁物を飲んで、喉を潤しておきましょう。
(3)お餅を食べるときは、少量ずつ口に入れ、よく噛んで食べましょう。
(4)見守る方がいれば、なお安心です。食事を複数人で食べることが一番の予防です。
これらを守り、事故なくお餅料理を楽しむことを願っています。

       

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