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【トピック】防潮堤(ぼうちょうてい)の整備を進めています

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静岡県磐田市

■海岸防災林工区
市は、地震に伴う津波から市民の安全を確保するため、県と連携して海岸約11キロメートルにわたる防潮堤の整備を進めています。この防潮堤の高さは、海抜14メートルです。これは、『静岡県第4次地震被害想定』にある1000年に一度発生すると言われる最大クラスの12メートルの津波を考慮したものとなっています。
また、防潮堤を整備するにあたり、対象区域を4つの工区に分け、それぞれの環境に適した工法で進めています。
そのうちの一つ、豊浜から東平松の間の約7キロメートルを海岸防災林工区と言います。この工区は、防潮堤の盛土と合わせて海岸防災林の整備を進める「ふじのくに森の防潮堤づくり」事業で、市と県が連携して行っています。

■森の防潮堤づくり
遠州灘海岸には古くから約70キロメートルにわたる全国最長の海岸防災林があります。これらは風、砂、潮から人々の生活を守るために16世紀ごろから造成されてきたもので、静岡を象徴する景観となっています。
しかし近年は、松くい虫被害などにより松林が枯れてしまうことが課題となっていました。県の「ふじのくに森の防潮堤づくり」は、この海岸防災林を再生し、平時には県民の憩いの場となることを目的としています。

■海岸防災林の役割
海岸防災林は、津波発生時に市街地を守る壁となり、津波の威力を減退させます。これにより、私たちは避難するための時間を得ることができます。海岸の厳しい環境にも適応できるクロマツのほか、地域に生育する広葉樹を数種類選定し植樹しています。
さまざまな樹種が混在することにより、病害虫に強く自然に世代交代される生命力の強い森になると同時に、根が深く絡み合い、津波に耐えられる強い防潮堤になります。

■親しまれる森に
この防潮堤は、静岡県の「御前崎遠州灘県立自然公園」に含まれ、パトロールや清掃活動など、地域住民の協力により維持管理されています。
また、防潮堤のクロマツの一部は、地元中学生の手で植樹されています。彼らが大人になる10〜20年後、防潮堤も緑あふれる森に成長します。その頃には、防災の役割だけでなく散歩やサイクリングなどに利用される地域の憩いの場、身近な美しい風景となって親しまれていることでしょう。

■これまでの整備状況(令和5年度末現在)
完成距離:5,074m
進捗率:49.7%(市施工分のみ)
防潮堤の完成時期は令和8年度末を予定しています。ご理解とご協力をよろしくお願いします。市ホームページや公式YouTubeチャンネル「磐田TV」で紹介しています。
※海岸防災林工区における県施工分の完成時期は、令和8年度以降となる予定です

問合せ:農林水産課(西庁舎1階)
【電話】0538-37-4913
【FAX】0538-37-1184

       

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