■大学のある街
静岡産業大学 経営学部長
佐野典秀(さののりひで)
静岡産業大学経営学部が磐田市大原に開学して、今年で30周年を迎えます。この間、地元の皆さまに多大なるご支援をいただき今日に至ります。さて現在、日本には793校の大学があります(2023年度)。一方、日本の市町村の数は1718市町村です。単純な計算でいうと、おおよそ2市町村あたり1大学になります。(もちろん、本学もそうですが、1大学が複数のキャンパスを複数の市町村で展開している例もありますので、数値はさらに小さくなります。)しかし、人口と同様に、大学も首都圏、関西圏、中京圏に集中をしています(東京都144校、大阪府58校、愛知県52校。少ない県は、佐賀県2校、島根県2校など)。そのため、実は大学のある街というのは、非常に数が少ないのです。静岡県内でみると、市町の数は35(23市12町)で大学の数は16校です。大学がある街は、浜松市、静岡市、磐田市、藤枝市、焼津市、沼津市、三島市、̏日常に学びをプラス̋がくしゅうぷらす静岡産業大学経営学部長袋井市の8市です。人口でいうと磐田市は県内で5番目ですから、大学があるのは当たり前と捉えられがちですが、人口でいうと県内3番目の富士市に大学はありません。磐田市には、静岡産業大学と静岡県立農林環境専門職大学の2校があります。静岡市、浜松市以外で市内に2校以上大学があるのは磐田市と三島市だけです。大学のある街は、若者が集う街です。また、本学にはさまざまな専門を有した教員がいます。ゼミ活動や協同研究など、いろいろな場面で地元の公共団体・企業との連携を行なっています。昨年も「シン・スポーツフェスティバル」「ダンスの夕べ」「学園祭」などのさまざまなイベントを通して皆さまとの交流活動を実施しています。
30年を振り返りながら、今後も大学のある街として若者がただ通過するだけの街ではなく、交流する街として本学はますます貢献していきたいと思っています。