■医師の働き方改革~労働時間規制に向けて~
働き方改革担当副病院長 橋爪秀夫(はしづめひでお)
磐田市立総合病院から市民の皆さんに、医師の働き方改革に関する重要なお願いをさせていただきます。
日本は急速な高齢化に直面しており、労働者人口の減少が見込まれています。この背景を受け、2019年4月に「働き方改革関連法」が施行されました。この法律に関して特別な措置により猶予されていた医師も2024年4月からこの対象となります。これにより、病院内での医師の勤務体系や労働環境の改善を進め労働時間の規制を実施していきます。
当院では、医師等負担軽減対策委員会を組織し、医師の業務負担を軽減し、より良い医療環境を実現するため、次の取組を進めています。
(1)医師以外の職員に一部業務を委任し、多職種によるチーム医療を推進することで医師の業務負担を軽減する。
(2)精神的ストレスや健康への悪影響を及ぼす可能性がある労働をしている医師に対して、面接指導を行い労働時間の適正化を図る。
(3)医師自身に自己の勤務状況の正確な把握と健康管理の重要性を研修を通じて理解してもらう。
この取組の成果は、市民の皆さんが受ける医療の質に直結します。医師と市民との健全な関係を築くため、皆さんに次のご協力をお願いしています。
・医師との面会や相談は、可能な限り通常の勤務時間内に行ってください。
・不必要な救急車の呼出しや救急外来の利用を控えてください。
皆さんのご理解とご協力により、磐田市の医療をより良いものにしていきたいと思います。今後とも、皆さんの健康と安全のために、誠心誠意努力してまいります。