市では、子どもたちが給食を通じて食に関する正しい知識と望ましい食習慣を身に付けることができるよう「食育」を進めています。その一環として、学校給食での地産地消を推進しています。
今回は、給食で使われている磐田産の食材、また生産者や調理員の思いなどを紹介しながら学校給食での食育の取り組みを紹介します。
■食育の取り組み
近年、偏った栄養摂取や朝食欠食など、食生活の乱れや肥満・痩身(そうしん)傾向など、子どもたちの健康を取り巻く問題が深刻化しています。こうした中、子どもたちが食に関する正しい知識と望ましい食習慣を身に付けることができるように、学校においても積極的に食育に取り組んでいくことが重要となっています。
学校給食では、成長期にある子どもたちの健康を保ち、よりよく成長できるように、学校給食の栄養士が基本的に1日に必要とされるカロリー量のおよそ3分の1を取るように栄養のバランスを考えた献立を作っています。そして、この献立には、お米、キャベツ、ニンジン、タマネギ、根深(ねぶか)ネギ、海老芋など、さまざまな磐田産の新鮮で栄養価の高い地場産品を使用し、調理員がその素材の味を十分に引き出すために、日々工夫をしています。
■磐田市の地産地消
地産地消は、地域で生産された農水産物を地域で消費する取り組みです。地域の方が作った食材なので、地元の特産物を知ることができ、安全で新鮮な食材を食べることができます。
市では、平成21年度からJAなどの関係機関と連携し、学校給食で利用する野菜などを安定供給する地産地消の取り組みを県内初の試みとして、市内5校をモデル校で始めました。現在は、ほとんどの市内小中学校に磐田産の地場産品を使用した給食が提供され、お米は磐田市産100%です。
市の学校給食における地場産品を使用する割合は、令和4年度に22.8%となっており、当初掲げた目標(20%)を達成していますが、今後も今まで以上に子どもたちへ地域の食材を使った給食を提供していきます。
◇市内全域の地産地消率(使用した品目の割合)
◇市内全調理場野菜等使用量(トップ3)
※令和4年4月〜令和5年3月
■育てた野菜を子どもたちの成長へ
生産者 花積(はなづみ)義人さん
子どもたちの成長を僕らの採れたての野菜で応援できることは大変光栄に思っております。
地元でこのような野菜が採れることや食べられることを知ってもらい、栄養たっぷりの新鮮な野菜を味わっていただけたらと思います。
■地元の食材でおいしい給食の提供を
向笠小学校調理員の皆さん
安心・安全だけでなく、生産者の顔が見える採れたての新鮮でおいしいものを提供できてとてもうれしいです。
地元の食材を取り入れることによって、子どもたちが住んでいる地域の特産品を知り、地域への愛着が深まることを願って、安全でおいしい給食の提供をこれからも続けていきたいです。
■未来を担う子どもたちのために
食育の一環として学校給食で地産地消を進めることは、子どもたちが磐田産の食材を通して、磐田の農業や食文化を学ぶ上でも大切なことです。また、生産者の方などにとっても子どもたちへ提供した新鮮で安心な食材が地域の子どもたちの成長につながるというやりがいにもなります。そして学校給食は、栄養士が栄養バランスを考えながら、さまざまな食材を使った献立を考え、調理員が心を込めて調理しています。
生産者や調理員などたくさんの人の思いで作られたおいしい給食を通して、子どもたちが給食や食べ物の大切さに気づき、健やかな体と豊かな心を育む「食育」につなげていきます。
■インスタグラム「磐田市学校給食」
市は、実際の給食を多くの皆さんに見ていただくために、インスタグラム「磐田市学校給食」を開設しています。各センター、各調理場から提供された給食の写真を紹介しています。
問合せ:学校給食課
【電話】37-4780
【FAX】37-5015