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■いっしょに読もっ
『じごくのそうべえ』
田島征彦/作
童心社
◇「いっせいちだいの かるわざでござあい」
かるわざ師のそうべえは、綱渡りの最中に転落し、命を落とします。気がつくと、火の車に乗り、たどりついたところは、三途の川。えんま大王の裁きで、そうべえは地獄に落とされます。いっしょに地獄に送られた歯抜きし、医者、山伏の3人と力を合わせ、人を食べる「じんどんき」や「熱湯の釜」、「針の山」などを、それぞれの特技を生かし、うまく切り抜けます。さて、彼らを持て余したえんま大王の下した判断とは。
上方落語を題材にした、奇想天外なおはなしです。
豪快で迫力のある、えんま大王や鬼たちの絵に、大人もひきつけられます。そうべえたちに振り回される、えんま大王や鬼たちの表情も必見です。関西弁の語り口が、恐ろしい地獄の世界をユーモラスに伝えてくれるのも魅力です。
そうべえたちが地獄の難所を楽しむ痛快さと、最後は落語らしいオチで終わるストーリーが、子どもたちに大人気の絵本です。5歳位から楽しめます。
問合せ:中央図書館
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