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■いっしょに読もっ
『さんまいのおふだ』
水沢謙一/再話
梶山俊夫/画
福音館書店
◇背すじがゾクゾク…でも、おもしろい!
寺の小僧は山へ花を切りに出かけましたが、日が暮れて道にまよってしまい、おばあさんの住む一軒家に泊めてもらいました。ところが夜中に目をさましたら、なんだかおばあさんの様子がおかしい。実は、おばあさんは小僧を食べようと狙う鬼婆(おにばば)だったのです!小僧は便所に行きたいと言って抜け出しますが、鬼婆(おにばば)に気付かれてしまい絶体絶命。そこへ便所の神様が三枚のお札をさずけてくれて……。
執念深く追う鬼婆(おにばば)と逃げる小僧の攻防はスリル満点。けれど新潟の方言による語り口調は軽快で温かみがあり、心地よいリズムで進んでいきます。怖さと面白さの両方が同居するこのお話に、子どもたちも夢中になることでしょう。
三枚のお札を駆使してピンチを切り抜け、小僧は命からがら寺にたどり着きます。追いかけてきた鬼婆(おにばば)は一体どうなるのでしょうか。声に出して読みたくなる、語り継がれてきた昔話です。
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