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健幸 plus+ 市立総合病院からのお知らせ

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静岡県磐田市

■血管カテーテル治療について
放射線診断科部長兼画像診断センター長
大川 賀久(おおかわ よしひさ)

放射線診断科ではCTやMRIなどの画像診断以外に血管カテーテル治療を行っています。これはカテーテルという軟らかいチューブを血管内に入れてさまざまな治療を行うものです。外科手術と比較して体への負担が格段に少なく、傷もほとんど残りません。例えば肝臓がんで何らかの理由で手術が行えない場合にはこの治療法の出番となります。がんに栄養を運ぶ動脈にカテーテルを進め、抗癌剤(こうがんざい)や血管を閉塞(へいそく)させる塞栓物質(そくせんぶっしつ)を注入します。栄養が届かなくなったがんは縮小し、消失することもあります。体への負担が少ないため再発がんに繰り返して行うことも可能で、肝臓がん治療の一つの柱となっています。
また出血の治療にも力を発揮します。肺からの喀血(かっけつ)、消化管出血、交通事故などで傷ついた肝臓などからの出血、産後の子宮出血などに対して、出血している動脈にカテーテルを進め、塞栓物質を詰めて止血します。
放射線診断科ではこれらの治療を年に約60件行っています。この治療法はX線テレビを使用するため放射線被ばくを伴います。最新の機器を使用しており低被ばくで行えますが、X線テレビの使用時間をできる限り短くするよう常に配慮しています。
血管カテーテル治療は患者さんが受ける利益が放射線被ばくや合併症の危険よりも上回る場合に、患者さんに十分な説明をして納得いただいた上で行っています。そのため安心して血管カテーテル治療を受けることができます。

       

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