磐田市では、地震に伴う津波から市民の安全を確保するため、市の海岸(約11キロメートル)に市と県が連携して防潮堤の整備を進めています。
防潮堤の高さは、『静岡県第4次地震被害想定』で想定されている市内の最大津波高である12メートルに、せり上がり分2メートルを考慮した海抜14メートルです。
◆完成目標を3年間前倒しします
防潮堤の完成時期(市施工分)は令和11年度から令和8年度に3年間前倒ししました。これは、地元の理解のもと福田地区において、海岸への工事用搬入口を増設し、土砂搬入のスピードアップを図ることができたためです。
なお、海岸防災林工区における県施工分(上の図を参照)の完成時期は、令和8年度以降となる予定です。
◆ホームページで整備状況を公開中です
整備の進捗状況については、市ホームページで掲載しており、随時更新をしています。また、市公式YouTubeチャンネル「磐田TV」にて整備状況の動画も公開中です。
◆CSG工法の必要性
磐田市の防潮堤整備は、海岸沿いに盛土と防災林の再整備などをしながら進めていますが、「海岸保全工区」を主とする2・2キロメートル区間は、海岸防災林(用地)の幅が狭いため、盛土による防潮堤を整備しようとすると、背後の民間施設に影響を及ぼしてしまいます。そこで、狭い幅でも対応できる「CSG工法」にて防潮堤の整備を進めていきます。
◆CSG工法とは
CSG工法とは、砂や小石にセメント、水を加え、混合させたCSG材を敷きならして締固めを行うことによって、防潮堤などを整備する工法です。
この工法は、ダムなどで多くの実績があり、海岸の施設としては、浜松市沿岸域や福島県および宮城県の海岸堤防として用いられています。
◆静岡県と連携、協力して防潮堤整備を進めます
静岡県は、浜松市沿岸域でCSG工法による防潮堤を整備した実績があることから、この2・2キロメートルの区間は、静岡県が工事を施工し、適正かつ円滑に防潮堤整備を進めます。
今年度は、CSGを製造するための混合設備の設置などの防潮堤工事の準備を進め、令和5年度には本格的に防潮堤本体の整備に取り掛かり、海岸保全区域は令和7年度に完成する予定です。
〈これまでの整備状況 令和3年度末現在〉
完成距離3,641m 進捗率35.7%(海抜12m 県施工含まず)
完成距離3,453m 進捗率33.8%(海抜14m 県施工含む)
●住民や地元企業に安心を
コーケン工業株式会社(飛平松)
常務取締役 藤本明徳(ふじもとあきのり)さん
防潮堤の完成目標が前倒しとなり、大変嬉しいです。防潮堤が整備されることで、私たち地元企業、地域住民は、安心・安全に向かっていくことを期待しています。防潮堤の1日も早い完成を望んでいます。
※詳しくは本紙P.12~13をご覧ください。
問合せ:農林水産課(西庁舎1階)
【電話】0538-37-4813
【FAX】0538-37-1184