【磐田市長　草地博昭×EXILE　AKIRA】
今月のきらりいわた人は、ダンス and ヴォーカルユニット「EXILE(エグザイル)」の一員で、磐田市出身のAKIRA(アキラ)さんです。
昨年EXILE結成20周年を迎え、今年1月には第1子が誕生。
表現者として、父として、新たなステージを歩み始めたAKIRAさんに草地市長がお話を伺いました。
※新型コロナウイルス感染拡大防止のため、対談はオンラインで行いました。

◆EXILE　AKIRA
磐田で過ごした少年時代はすごく色濃い思い出です。

◆磐田市長　草地博昭
思い出の場所がなくなることをどうしても伝えたかった。

[草地市長(以下「市長」)]本来でしたら直接お会いしてお話ができれば良かったのですが、新型コロナウイルスの影響で会えなくて本当に残念ですね。
[AKIRA]僕もお会いできるのを楽しみにしていましたが、でもこういう形(オンライン)も今の時代ならではですので、とても楽しみにしていました。
[市長]それではよろしくお願いします。まずはお子さんのご誕生おめでとうございます。
[AKIRA]ありがとうございます。毎日が幸せですし妻にとても感謝してます。
[市長]私のことをどこまでご存じか分からないのですが、40歳で同い年なんです。南部中学校ではサッカー部でした。
[AKIRA]そうなんですか。僕も城山中学校でサッカー部なので試合をしてますよね。
[市長]してましたね。城山中は強かったですよ。小学校の時はどこでサッカーをしていましたか。
[AKIRA]僕は富士見小学校ですが、当時は近くにサッカーチームがなかったんです。そこで、富士見町で空手を教えていた方が地域の子どもたちにサッカーも教えてくださることになりまして。最初は草野球ならぬ草サッカーみたいな形でしたけどね。
[市長]テンマサッカークラブですよね。小学校の時に試合して何度か負けています。
[AKIRA]サッカーの楽しさというのを教えてもらって、すごく良い思い出が残っていますね。
[市長]子どもの頃はどんな少年でしたか。
[AKIRA]当時は、富士見小でしたら隣の磐田北小エリアに行くことが禁止されていたんですよ。歩いて5分、10分ぐらいで行けるところなのに、そこの境を越えただけでも何かドキドキしてたような。子どもでしたしね。今だから言えるんですけど、内緒で自転車に乗って境を超えて遊びに行ったり。これを読んでくださっている小学生は絶対に真似をしないようにね(笑)。今思えば、自由だけではなくてしっかりと規則があって、その中でいかに楽しむかっていうところが大事だったんだなと思います。
[市長]よく分かります。私も今之浦地区にあったゲームセンターや、夏の花火大会へ行くのもドキドキしてました。
[AKIRA]そうですよね。磐田で過ごした少年時代はすごく色濃い思い出です。なかなかこういう話を東京に来てからしたことがないんですよ。共感してもらえる人じゃないと話せなくて、特に同世代ならではじゃないですか。今の子どもたちには理解しづらい古き良き時代といいますか。
[市長]私も話しているうちにいろいろと懐かしく思い出されてきました。
[AKIRA]そういえば、今之浦公園の前にソフトクリーム屋がありましたよね。
[市長]ありました。でも今はもうないですね。
[AKIRA]すいません余談ばかりで(笑)。

●生まれ変わる思い出深き市民文化会館
[市長]今回AKIRAさんとお話したいと思ったのは、新しい磐田市民文化会館「かたりあ」が今年の夏に開館します。それに伴って旧市民文化会館の建物を取り壊すことになりました。新しい文化会館がオープンすることも大事なんですが、旧会館には色々な思い出が詰まっています。AKIRAさんはそこでダンスの練習をしていたというのを聞いていたので、特に思い入れがあるのではないでしょうか。
[AKIRA]そうですね。
[市長]いろいろと磐田に貢献していただいているAKIRAさんが故郷に戻ってきてみたら、あの思い出の場所がなくなっているって思わせちゃいけない、そのことだけでも伝えないといけないという思いで連絡を取らせていただきました。
[AKIRA]ありがとうございます。そのような熱い情熱を持った市長さんとお話できることは光栄ですし、やはり僕にとってあの市民文化会館というのは、初めて夢を抱いた場所なんです。就職するのか進学するのかも決めずに高校を卒業して、いわゆるフリーターですよね。そんな時にダンスという唯一自分がとりこになったものと、市民文化会館という場所があって。楽しく夢を追いかけられた今に繋がる日々でした。あの場所で最初にダンス練習をやり始めた時は僕一人だったんですよ。EXILEになってから親から聞いたエピソードですが、夜な夜なラジカセ一つ自転車のカゴに入れて出掛けるので、心配で尾行してきていたらしいです(笑)。うちの息子は夜な夜などこに行くんだと。心配して姉と尾行したら、真面目に何かとりつかれたように市民文化会館の前で踊っていたから、まあ子どもを信じて見守っていようみたいな感じだったらしいです。市民文化会館の関係者の方や管理会社の方たちもきっと僕を目撃していたと思うのですが、追い払うなどせずにそのまま見守ってくださいました。そういう場を優しく提供してくださっていた大人の方々がいたからこそ子どもたちが夢を見られて、僕自身はEXILEというところまでたどり着けたので、市民文化会館に携わる全ての関係者の皆さんに感謝しています。
[市長]そうだったんですね。そういう子どもの頑張る姿を見守ってあげることは大切ですね。新しい市民文化会館に期待することはありますか。
[AKIRA]そうですね。ダンスのことばかりお話してしまったんですけれども、中学校の時に合唱コンクールをやらせてもらったりだとか、あとは成人式も市民文化会館でした。
[市長]旧磐田地区の同級生なので、一緒に成人式の式典に出ていたんですね。
[AKIRA]そうですね(笑)。そういう式典もそうですし、あとは当時ですと映画を無償で見せてくれたりとかもあったのかな。小中学校の時に市民文化会館でやる催し事であったりイベントであったり良い思い出が残っていますので、新しい市民文化会館も地域の方々の思い出に残るような場所になっていただけたらなと思います。