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■夜間の避難情報
台風15号により被災された皆さまに対し、心よりお見舞い申し上げます。当時の様子を振り返りますと、9月23日18時頃に線状降水帯が発生。降り続いた豪雨により、床上浸水が299世帯、床下浸水が474世帯、土砂崩れが17件にのぼり、昭和49年の七夕豪雨以来の大きな被害となりました。
今回の豪雨では、市内でも地区によって時間雨量にばらつきがありました。通常、洪水を想定した避難情報の発令は、河川の水位観測所の水位を基に今後の気象予測を参考にして行います。しかし、今回のように河川の上流部と下流部で時間雨量が大きく違う状況での避難情報発令の判断は、本市においては前例がなく、激甚化する風水害対策における新たな課題であると考えています。また、今ノ浦川、敷地川の全流域の避難指示は22時に発令しましたが、後日、「夜間で避難ができなかった」との声が届きました。しかし、「避難」とは「避難所へ行くこと」ではなく、「安全な場所へ移動すること」を意味しています。特に、夜間は移動自体に危険が伴うため、ご自宅の2階以上や、ご近所のお宅など、身近で安全を確保できる場所へ避難することが大切です。
市は、被災された方々が、一刻も早く元の生活を取り戻せるよう、個々の被災状況に寄り添った支援策を整えていきます。そして、市民の命を守るためにも、改めて市民の皆さまと防災・減災・縮災について整理し、共に考えていきたいと思います。
市長 草地博昭