■かこさとしが科学絵本に込めたメッセージ
『みずとはなんじゃ?』
かこ さとし/作
鈴木 まもる/絵
小峰書店
朝起きて顔を洗ったり、飲んだりする水。いったいどんなものでしょうか?水は、水蒸気や氷に姿を変えたり、生き物の体の中で働いたり、地球の温度調節をするなどの性質を持っています。体の中に多くの水を蓄えている地球の生き物にとって、水は一番身近で、しかもなくてはならないものなのです。最後のページでは、陸と海に住む、ありとあらゆる生き物が水に感謝して、生きる喜びを伝え合っているように見えます。
これは、たくさんの子どもの本を世に出してきた作者の最後の贈り物です。絵は、作者の下絵を元に画家の鈴木まもるが描きました。わかりやすい絵と文で、水の壮大な働きについて説明しています。また、本の見返しと裏表紙に描かれた、海から陸に上がっていく生き物の進化と、自然界を循環する水の絵も、どうぞお見逃しなく。作者が作品にこめた熱いメッセージを感じてみてください。
問合せ:中央図書館
【電話】32-5254