■大クスの下から
市長 草地 博昭
◇防災意識の高まりとハード整備
東日本大震災から10年が経ちました。あの震災により、県では第3次地震被害想定が12年ぶりに改訂され、平成25年に第4次地震被害想定が策定されました。そこでは地震に対する考え方を、発生頻度が比較的高い「レベル1」と、頻度は極めて低いが最大級の「レベル2」の地震・津波を想定し、「地震・津波対策アクションプログラム」において、10年間で減災を基本とした対応をすることを決めました。私を含め、市民の皆様にとっても防災への意識が変わる大きな転機になったのではないでしょうか。
現在、磐田市が進めている最大の防災対策は、平成26年度から始まった遠州灘海岸11kmにわたる海岸堤防の整備です。県のアクションプログラムでは「レベル1(津波高6m)」への対応までだったものを、「レベル2(津波高12m)」まで対応できるように県と連携しながら市が整備をしています。
当初、工期は20年間を予定していましたが、昨年9月に大幅な見直しを行い、工期を16年間に短縮しました。今年度に入り、さらなる見直しを進めると同時に、地域の皆様にご理解をいただいたこともあり、工期を13年間に短縮し、令和8年度を完成目標としています。
こうした工期の短縮は、県をはじめとする関係機関や地域の皆様との連携の積み重ねにより実現したものです。関係者の皆様にあらためて感謝申し上げるとともに、一日でも早く完成させることで、市民の皆様、経済界の皆様に安心感が届くよう、引き続き取り組んでまいります。