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健幸 plus+『市立総合病院からのお知らせ』

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静岡県磐田市

■ブレスト・アウェアネスのすすめ
乳腺外科部長
伊藤 靖

統計上、女性の9人に1人が生涯に乳がんを発症しています。早期発見には、次のような乳房を意識した生活習慣が重要で、これをブレスト・アウェアネスといいます。

(1)自身の乳房の状態を知る
着替えや入浴などの際に乳房を見て、触って、自身の乳房の形や大きさや硬さを把握します。

(2)乳房の変化に気をつける
以前に感じなかった硬いかたまり、乳頭からの分泌物(特に黒、赤、茶褐色など)、乳頭や乳輪のただれ、乳房の皮膚のへこみやひきつれ、乳房痛などがないか注意します。

(3)変化に気付いたら、すぐかかりつけ医などに相談する

(4)40歳になったら、2年ごとのマンモグラフィ検診を受診する
マンモグラフィ検診は乳がんで亡くなる女性を減らす効果が証明されています。

40歳未満では、死亡率減少効果が明らかな検診方法は確立されていないため、乳房を意識する習慣は特に重要です。また、乳がんの約10%は先天的な遺伝子の異常から生じる遺伝性のがんと考えられます。その一つである遺伝性乳がん卵巣がん症候群(HBOC)では、遺伝情報を伝えるDNAに生じた損傷を修復する上で重要なBRCA遺伝子の先天的な異常が、がんの発生に影響しています。遺伝性乳がんが心配な場合も、普段からの乳房チェックが重要です。
どうかご自身の乳房に気を配り、変化を感じたらまずかかりつけ医や近所の医療機関を受診し、専門医への受診が必要か相談してください。40歳以上ではマンモグラフィによる乳がん検診を受けるようにして、ご自身の健康とご家族の幸せを守るようにしましょう。

       

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