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【特集】世界に誇る磐田の織物産業(1)

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静岡県磐田市

”ガチャンガチャン…”

工場内に響き渡るよう音とともにリズミカルに動く機械

この写真は、市内で生産されている「コーデュロイ」の製造過程の様子です

生地の縦に伸びる畝(うね)

畝の凹凸が生み出す陰影

立体感でスタイリッシュな印象を与えるのがコーデュロイの特徴です

※写真は本紙P.4をご覧ください。

磐田市は「コーデュロイ」「別珍(べっちん)」と呼ばれる織物の生産量が日本一であり、国内の約95%を生産しています。

江戸時代、福田や掛塚などの沿岸部に帆船が集まったことから、帆を製造する機屋(はたや)が多くありました。1831年(天保2年)、大和地方(現在の奈良県)で作られていた雲斎織(うんさいおり)(丈夫な木綿の布)の技術を、庄屋の寺田彦左衛門が福田に持ち帰ったことにより製織(せいしょく)技術が発展しました。

従来よりも厚い生地を作る生産環境が整っていたこと、明治中期に輸入コーデュロイの研究が成功したことにより、福田地域を中心にコーデュロイ産地が形成されました。磐田のコーデュロイは海外からの技術指導を受けていないため、独自の進化を遂げています。

かつてはコーデュロイ、別珍の一大産地でしたが、高齢化による後継者不足などにより、市内の生産者数が減少しているのが現状です。

今月号では、磐田市が全国、世界に誇るコーデュロイをはじめとした「綿織物」と、それを支える「職人」を特集します。

■コーデュロイができるまで
・生地生産
・カッチング
・糊(のり)抜き、揉み込み
・毛焼(けやき)
・染色

■コーデュロイと別珍の違い
◇―コーデュロイ―
フランス語の「Corde du Roi(コルデュロワ) (王様の畝(うね))」が由来とされています。
布の表面に畝と呼ばれる凸凹があるのが特徴の緯(よこ)パイル織物です。畝に空気が蓄えられることにより、生地と肌の間に空気の層が作られ、保温性・保湿性・吸湿性に優れた効果が生まれます。畝は1・3mm〜4mmまで幅があり、シャツやブラウス、パンツ、コートなど秋冬の幅広いシーンで使われています。

◇―別珍―
英語の「Velveteen(ヴェルヴェッティーン)」が由来とされています。
基本的にはコーデュロイと同じ緯パイル織物ですが、表面に畝が無く羽毛で覆われているのが特徴です。全体的に柔軟性があり、光沢と深みのある色合いが特徴です。柔らかい手触りで帽子や秋冬アイテム、和装の足袋や緞帳(どんちょう)としても広く用いられています。

■遠州織物って何?
「遠州織物」とは、磐田市を含む静岡県西部の遠州地域で織られている織物の総称を指す言葉です。織り方や生地に決まりはありませんが、どの織物にも共通しているのは「織り」や「染め」の技術が非常に高いことです。
「糸」から「生地」になるまでの作業工程が細かく分業化されているため、それぞれの職人のこだわりが生み出す高品質で豊かな風合いが、国内だけでなく世界から高い評価を受けています。世界最高峰のファッションショーで披露される衣類の生地としても使用されています。
2017年には「地域団体商標」を取得し、ブランド力の向上と国内外での販路拡大を図っています。

       

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